
仕事でミスをしてしまった時、「今後このようなことがないようにします」という言葉は、謝罪の場で欠かせない表現です。しかし、この一言だけでは誠意が伝わらず、「口先だけ」と思われてしまう危険性もあります。
この記事では、すぐに使える豊富な例文を交えながら、「今後このようなことがないようにします」の正しい使い方、状況に応じた言い換え表現、そして信頼を回復するための具体的な再発防止策の伝え方まで、ビジネスシーンでの謝罪を完璧にこなすための方法を徹底解説します。
この記事を読めば分かること
- コピペで使える状況別の謝罪メール例文
- 「今後このようなことがないようにします」の丁寧な言い換え表現
- 誠意が伝わる再発防止策の書き方
- やってはいけないNGな謝罪
目次
【基本】「今後このようなことがないようにします」を使った例文
まずは、さまざまなビジネスシーンで使える基本的な例文を紹介します。この表現を用いる際は、何に対して謝罪しているのかを明確にし、具体的な再発防止策を添えることが重要です。
社内向けの例文
- 報告書で 「この度の私の不手際につきまして、深くお詫び申し上げます。今後このようなことがないよう、確認プロセスを見直し、ダブルチェックを徹底いたします。」
- 口頭で 「申し訳ございませんでした。今後このようなことがないよう、十分注意いたします。」
社外(顧客・取引先)向けの例文
- メールで 「この度は多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。今後このようなことがないよう、社内の連携を強化し、再発防止に努めてまいります。」
- 文書で 「弊社製品の不具合によりご不便をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。今後このようなことがないよう、品質管理体制を抜本的に見直す所存です。」
【言い換え】より丁寧で誠実さが伝わる表現と例文
「今後このようなことがないようにします」は便利な言葉ですが、状況や相手によっては、より適切な表現を選ぶことで、誠意や決意の強さを伝えることができます。
1. 強い決意を示す:「再発防止に努めてまいります」
「再発防止」という言葉を使うことで、問題の根本原因を理解し、組織として対策に取り組むという強い意志を示せます。特に重大な問題や、システム的な改善が必要な場合に効果的です。
- 例文 「今後このような事態を二度と起こさぬよう、社内のチェック体制を強化し、再発防止に努めてまいります。」
- 例文 「今回の反省を踏まえ、全社を挙げて品質管理プロセスの改善に取り組み、再発防止に努めてまいります。」
2. 不退転の覚悟を示す:「二度と同じ過ちを繰り返さないよう」
「二度と」という言葉は、非常に強い覚悟を示す表現です。信頼が大きく損なわれた状況や、同じミスを繰り返してしまった場合に使います。ただし、この言葉に見合うだけの徹底した対策がなければ、かえって不信感を招くため、使用には注意が必要です。
- 例文 「すべて私の不注意によるものであり、弁解の余地もございません。二度と同じ過ちを繰り返さないよう、業務プロセスを根本から見直します。」
- 例文 「二度と同じ事態を起こすことがないよう、気持ちを引き締めて業務に臨むことを固くお誓いいたします。」
3. 固い決意をフォーマルに:「〜所存です」
「〜するつもりです」を非常に丁寧にした言葉で、個人の強い意志や組織としての方針を示す際に使います。具体的で確定的な行動計画を伝える際に最適です。
- 例文 「今後は複数人による確認や点検を重ねる所存でございます。」
- 例文 「ご指摘を真摯に受け止め、業務フローの改善に取り組んで参る所存です。」
4. 網羅的な実行を約束する:「〜徹底いたします」
定められたルールやプロセスを、例外なく組織の末端まで浸透させるという力強い宣言です。精神論ではなく、仕組みで問題を解決する姿勢を示せます。
- 例文 「今後同様の問題が起きないよう、全社員へ周知徹底いたします。」
- 例文 「新しいチェックリストに基づき、承認プロセスを徹底いたします。」
表現 | ニュアンス | 適した状況 |
今後このようなことがないように | 標準的・汎用的 | 幅広いビジネスシーン |
再発防止に努めてまいります | 強い決意・組織的対応 | 重大なインシデント、システム改善 |
二度と同じ過ちを繰り返さない | 最大級の決意・不退転 | 信頼が大きく損なわれた場合 |
〜する所存です | 固い決意・公式な方針 | 経営層や責任者が確定事項を伝える時 |
〜徹底いたします | 網羅的・完全な実行 | 新しいルールやプロセスの導入時 |
【状況別】そのまま使える!謝罪メール・文書の例文集
ここでは、具体的なシチュエーション別に、コピーしてすぐに使える解説付きのテンプレートを紹介します。
ケース1:【社内】上司への納期遅延の謝罪
件名:【お詫び】〇〇プロジェクト報告書の提出遅延につきまして(〇〇部 〇〇)
〇〇部長
お疲れ様です。〇〇部の〇〇です。
本日提出期限の「〇〇プロジェクト報告書」ですが、私のスケジュール管理不足により、提出が遅れております。 部長をはじめ、関係者の皆様にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
今後はこのようなことがないよう、以下の対策を徹底いたします。
- タスク管理ツールの導入:進捗を可視化し、抜け漏れを防ぎます。
- 週次での進捗報告:毎週金曜日に進捗を報告し、遅延リスクを早期に共有します。
遅延しております報告書は、本日18時までに必ず提出いたします。 この度の不手際、重ねてお詫び申し上げます。
署名:〇〇部 〇〇
ポイント解説
- 原因と責任の明確化:「私のスケジュール管理不足」と潔く非を認めます。
- 具体的な対策:「気をつけます」ではなく、「ツール導入」「週次報告」など実行可能な行動を示します。
- リカバリーの提示:「本日18時までに提出」と、いつまでに対応するのかを明記します。
ケース2:【社外】顧客への製品不具合に関するお詫び
件名:【重要:お詫び】製品「〇〇」の不具合に関するご報告と今後の対応について
株式会社〇〇 〇〇様
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 株式会社△△の△△でございます。
この度は、納品いたしました弊社製品「〇〇」の不具合により、〇〇様には多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、心より深くお詫び申し上げます。
直ちに代替品を発送する手配をいたしました(〇月〇日午前着予定)。 社内で調査しましたところ、製造工程における検品漏れが原因と判明いたしました。
二度とこのような事態を招かぬよう、以下の再発防止策を全社的に講じることをお約束いたします。
- 自動検品システムの導入:現在の目視検品に加え、ダブルチェック体制を構築します。
- 品質管理規定の改訂:責任者による最終承認を義務付けます。
- 全製造スタッフへの再教育:改訂後の規定に関する研修会を実施し、品質意識の向上を徹底いたします。
今後は全社を挙げて品質管理体制の強化に努めてまいりますので、何卒ご容赦いただけますようお願い申し上げます。 今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
署名:株式会社△△ 役職 △△
ポイント解説
- 最上級の謝罪:「心より深くお詫び申し上げます」など、最も丁寧な言葉で謝罪します。
- 迅速な対応:「代替品の発送」という具体的な行動を先に示し、安心感を与えます。
- 多角的な再発防止策:「システム」「プロセス」「人」の3つの観点から対策を示すことで、信頼性を高めます。
ケース3:【全ユーザー】システム障害に関するお詫び
件名:【お詫びとご報告】システム障害の発生について
ご利用者の皆様
平素より弊社サービス「〇〇」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
本日、〇時頃から〇時頃にかけ、弊社サービスにアクセスしづらい障害が発生いたしました。 ご利用の皆様には、多大なるご不便とご心配をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。
本障害は、サーバーへのアクセス集中を処理するシステムの一部不具合が原因でした。現在は完全に復旧しております。
今後、同様の事態を発生させないため、以下の対策を実施する所存です。
- サーバーインフラの増強と冗長化構成の強化
- 24時間体制のパフォーマンス監視と自動アラートシステムの導入
- 障害発生時の復旧プロセスの見直しと迅速化
弊社では今回の事態を重く受け止め、安定したサービス提供に向け、再発防止に全力を尽くしてまいります。 この度は、誠に申し訳ございませんでした。
署名:株式会社△△ 代表取締役 〇〇 〇〇
ポイント解説
- 事実の正確な報告:発生日時、原因、現状を正確に伝えます。
- 組織としての決意:「所存です」というフォーマルな表現で、会社としての揺るぎない決意を示します。
- 専門的で具体的な対策:技術的な改善策を具体的に示すことで、ユーザーの不安を解消します。
信頼を回復する「再発防止策」の作り方
「今後このようなことがないようにします」という言葉に説得力を持たせるのは、具体的で信頼できる再発防止策です。「気をつけます」「注意します」といった精神論では、相手を納得させることはできません。
ステップ1:根本原因を探る(なぜなぜ分析)
問題の表面的な原因ではなく、「なぜそれが起きたのか?」を5回繰り返して根本原因(真因)を探ります。
- 問題:納品数を間違えた。
- なぜ?①:発送指示書の数が間違っていたから。
- なぜ?②:受注担当者が電話での追加注文をシステムに入力し忘れたから。
- なぜ?③:電話内容をメモした付箋を紛失したから。
- なぜ?④:口頭での変更依頼に関する正式な受付プロセスがなかったから。 (←根本原因)
ステップ2:具体的な行動計画を立てる(3つの視点)
根本原因がわかったら、3つの視点から具体的な対策を考えます。
- システム・ツールでの対策
- (例)入力ミスを防ぐシステムを導入する、RPAで入力を自動化する。
- プロセス・ルールでの対策
- (例)ダブルチェックを義務化する、電話での変更は必ず専用フォームで依頼してもらうルールにする。
- 人的・教育での対策
- (例)マニュアルを改訂・周知する、定期的に研修を実施する。
NGな再発防止策 👎
- 「今後は注意してまいります。」(具体性がない)
- 「担当者の意識を高めます。」(精神論で終わっている)
OKな再発防止策 👍
- 「今後は、〇〇の作業時に必ずチェックリストを使用し、担当者と責任者のダブルチェックを義務付けることで、再発防止を徹底いたします。」(具体的で実行可能)
まとめ:失敗を信頼に変える謝罪の技術
「今後このようなことがないようにします」という言葉は、謝罪のゴールではなく、信頼回復へのスタートです。
失敗は誰にでもありますが、その後の対応で相手に与える印象は大きく変わります。
- 迅速に、誠実に謝罪する
- 具体的な再発防止策を示す
- 状況に応じて適切な言葉を選ぶ
この3点を意識することで、失敗を乗り越え、以前よりも強固な信頼関係を築くことが可能になります。この記事の例文や考え方が、あなたのビジネスコミュニケーションの一助となれば幸いです。